堤大介のブログ - 朝ぼらけタイガー

NPOなど公益組織のコンサルタント。NPO関連の話題の他、読んだ本のレビューなどを書きます。

プロフェッショナルになるための7つのステップ 実践編

f:id:minutes22:20181107193553p:plain

 
前回の記事では、プロになるための7つのステップと題して私自身がNPOコンサルタントとして自立するまでにどのようなステップを踏んできたのかをまとめたフレームワークを紹介しました。
 
 
前回は各ステップの解説だけで終わってしまいましたので、今回はより具体的に実際にこのステップをどのように活用すれば良いのかを私自身の実例を元にご紹介します。
 
 

自分が何の旗を立てるかを決める

まずやるべきは「自分が何の旗を立てるかを決める」ことです。つまり、どんな道のプロになりたいのか?何で身を立てていきたいのか?ということ。
このステップを考える際のポイントは、単に職業名や資格名だけではなくもう一段階深くどんな旗を立てたいのかを考えてみるということです。
 
例えば私の場合、単に「NPOコンサルタント」を目指すのではなく最初は「Webマーケティングに特化したNPOコンサルタント」という目標を立てました。
 
一段階粒度を下げることで目指す方向がよりはっきりします。また多くの場合競争相手も減りますのでブランディングがしやすくなります。
 
最初に考えた粒度の大きい旗は目指さないのか(目指せないのか)というとそんなことはありません。前回の記事でも最後に書きましたが7つのステップをクリアしたら、さらに次の段階として「二周目に入る」があります。まず範囲を狭めた分野での専門性を高め、しっかりと仕事ができるようになってから次の段階として仕事の幅を広めれば良いのです。私の場合で言えばまず「Webマーケティングに特化したNPOコンサルタント」を目指し、ある程度その段階での仕事ができてきた現在ではWebマーケティングに限らずに仕事をしており(Web関連の仕事は全体の半分くらいでしょうか)幅を広げた「NPOコンサルタント」のプロとしてのステップを進めています。
 
以下は自分がどんな旗を立てると良いか考えるヒントになる問いです。
 
  • 自分の強み・得意なことは何か?
  • その強みや得意なことで成り立っている仕事はあるだろうか?どんな仕事だろうか?
  • 自分が支えたいと思っている相手(顧客)は誰だろうか?
  • 自分が顧客にしたい相手が困っているのはどんなことだろうか?
  • 自分の想定顧客とすでに仕事をしているのはどんな人、どんな仕事だろうか?
 
一言で言ってしまえば自分のやりたいことを見つけるということですが、これはそんなに簡単なことではないと思っています。上記の問いをだけでは簡単に見つからない場合も当然あるはずです。そういう場合は、もっと深く自分自身や自身の人生を振り返る内省を行ったり、あるいは外に出て人と話をしたり色々な刺激を受けてみるのも良いと思います。
 
また、完全に「これだ!」と思うものが見つかるまで動き始めてはいけないというものでもありません。むしろ動きながら、試しながら自分にあったものや求められるものを探していくというのもとても大切なことだと思いますので、実際には7つのステップも行きつ戻りつしながら進んでいくことも多いはずです。
 
 

各ステップのクリア条件を定義する

自分の歩んでいきたい分野がある程度決まったら、次は「プロになるための各ステップのクリア条件を定義」しましょう。
 
7つのステップそれぞれで何ができたら良いのか、クリア条件を考えます。
この段階で完璧な正解を見つけることにこだわる必要はありませんし、正しい答えなんてたぶんありません。
 
先にも書きましたが、実際に試してみながら不十分だと思ったら何度でも前のステップに戻りながら進んでいけばよいのです。
 
例えば私の場合以下のような定義を行いました。
 
  1. 世界観:Webマーケティングで実際に支援しているロールモデルのやり方を知り、成長イメージを掴む
  2. 体験:Webマーケ案件のお試し案件を経験し、有償案件として実施できるか否か、できないとしたら何が課題かを個別の施策毎に見極める
  3. 一般論:Webマーケのプロとして必要な知識範囲を理解した上で体系的に知識を持っている
  4. 自論:NPOがWebマーケティングを実践していく上で必要なステップ、クリアすべき課題、知るべき情報を一連の流れでまとめる
  5. 公開:整理されたNPOのWebマーケティング論を講師として伝えることができる
  6. 実践:NPOのWebマーケのプロとして認知、信用され案件を受注し、再現可能な価値提供を行うことができる
  7. ブランディング:NPO支援の現場で得た経験を元に継続的な情報発信を行いメディア経由の案件が受注できる
 
最初は自分でも手探りしながらの作成だったのでそこまで厳密な定義付けにはこだわらず、自分自身でイメージできやりたいと思える範囲で作成することを意識しました。
 
 

各ステップをクリアするための施策を検討する

次に考えたのは各ステップをクリアするために実際に何をやるかという施策です。
 
細かいですが、当時一番最初に作成したExcelファイルを公開します。
クライアント名など具体的な情報を記載してしまっている部分はモザイク化しています。
 

f:id:minutes22:20181107193004p:plain

 
ステップにもよりますが、実際にはこの施策に落とし込む段階で何ができたらステップクリアなのかをイメージできたというものもあります。
例えば世界観のステップの定義は「ロールモデルのやり方を知る」とかなり曖昧な書き方をしていますが、施策として実際にロールモデルとなる人にインタビューをしにいこうということを考えた時点で「クライアントとのコミュニケーション、KPI設定、業務の進め方などを聞き、自分の課題と感じている部分を明確にする」というところまで明確になりました。
 
相手が必要な施策については想定顧客を考えたり、数をこなす必要があると考える施策については目標数を定めるなど一つ一つの施策を具体化しながら各ステップをクリアした自分のイメージを明確化していきます。
 
 

スケジュールに落とし込む

 
必要な施策の洗い出しや目標数の検討を終えたら今度はスケジュールに落とし込みます。
スケジュールに落とし込む際の考える視点は大きく2つ。
 
  • 施策の積み上げで無理なく進めていけるスケジュールになっているか
  • いつまでにプロとして仕事ができるようになりたいのか、ならなくてはいけないのかという期限から逆算したスケジュールになっているか
 
本来目標からの逆算で考えるのがスケジュール化においてはまっとうな考え方なのですが、実際には施策の積み上げの思考と行ったり来たりで考えていきます。
なぜなら多くの場合このプロを目指すステップは現在の仕事であったり、学業であったりの何かしらの「本業」に取り組みながら進めていくことが多いからです。
 
無理なく現実的で、かつ挑戦的な目標を立てましょう。
 
そしてExcelを見ていただくと分かりますが、7つのステップのスケジュールは平行して進んでいるものもあれば戻ることもあります。
一番始めに計画を立てた時点ですでにこのような立て方をしていましたし、実際にこのあと進めていく中では実際に行きつ戻りつしながら進めていきました。
 
※実際には走りながら振り返りと修正を繰り返したので、いま振り返ってみるとそのまま実行したものもあれば実行しなかったもの、施策や指標を変更したものなどさまざまです
 
 

やってみる

最後はやってみる、です。やってみるしかありません。
 
基本的にこのステップはかなり安心安全に成長していくことに配慮して作成されているので、失敗して失うものはほとんどないはずです。
 
あとは皆さんの目指すプロとしての「旗」次第です。
 
 
一人でも多くの人が、自分が目指したいものに近づくための一歩を踏み出すことができますように。