NPO支援家堤大介のブログ│朝ぼらけタイガー

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あなたの団体は大丈夫?Google AdGrantsの凍結(一時停止)と解除方法

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あなたの団体は大丈夫?Google AdGrantsの凍結(一時停止)と解除方法

こんにちは。NPOコンサルタントの堤大介( @22minda )です。本記事では多くのNPOが利用するGoogle社の社会貢献プログラムGoogle AdGrants(Google検索広告の無償枠)についてそのアカウントが凍結されてしまう条件や万が一凍結されてしまった場合の凍結解除の方法についてお伝えします。無償の広告枠であるGoogle AdGrantsはWebマーケティングに力を入れたいNPOにとって非常に心強い味方ですが、その利用には注意しなければいけない点もありますので、ご利用中の団体の方はぜひお読みください。

 

 

Google AdGrants(グーグル アドグランツ)とは

Google AdGrantsとはGoogleが提供する非営利団体向けの無償広告プログラムです。
その内容は、Googleの検索広告(Google検索をしたときに検索結果の上部や下部に表示される広告)を月に1万ドル(約100万円)分まで使うことができるというもの。

 

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月に約100万円の広告費というのは非常に大きな金額です。1クリックあたりの入札金額に上限が設定されているなど無料版ならではのルールもありますが、それでも普段広告費をかけることの難しいNPOにとっては自分たちの活動をまだ知らない人に届ける機会を大きく広げてくれるプログラムであり、Webマーケティングに力を入れるのであればぜひ使うべきサービスです。

 

まだGoogle AdGrantsを使っていない方はぜひ活用してみてください。

 

www.google.co.jp

※Google AdGrantsの利用には「特定非営利活動法人、公益法人、または社会福祉法人の法人格」、「テックスープ ジャパンへの登録」の2つの条件が必要です。詳しくは上記のリンク先をご確認ください。

 

30日間放置でアカウント停止の可能性!

非常に便利なGoogle AdGrantsですが、せっかく開設して運用しているアカウントが凍結されることがあるということをご存知でしょうか?

 

Google AdGrantsの規約ではアカウント差し止めに該当する条件として以下の2つを挙げています。 

  • 少なくとも月に 1 回はログインして掲載結果を確認すること。
  • 少なくとも 90 日に 1 回はアカウントに変更を加えること。

 

つまりは定期的にログインをして実績の確認をしたり、設定変更を行って効果の改善に努めましょう、ということです。Googleではアカウント開設後の利用について「積極的なアカウントの管理に関するポリシー」と題する明確なルールとして提示しています。 

なぜ「積極的なアカウント管理」が必要か?

では、なぜ「積極的なアカウント管理」が求められるのでしょうか?

月に約100万円分もの広告費は企業でもなかなか大きい規模の広告費です。それだけ大きな額の助成をしているのだからしっかりと活用して欲しいというGoogle側の想いも当然あると思いますが、実際的な理由もいくつか考えられます。

①検索のトレンドは移り変わりやすい

先程ご紹介したGoogleの公式ヘルプ「積極的なアカウントの管理に関するポリシー」では以下のように説明しています。

 

アカウントの掲載結果は時間の経過とともに変化することがあるため、このポリシーは重要です。1 か月間高い成果を上げていたアカウントが翌月には低調となることもあるため、定期的にアカウントを確認する必要があります。

 

Google AdGrantsは検索されるキーワードに対して広告を掲載するという仕組みですが、どんなキーワードが検索されるかという検索キーワードのトレンドは日々変わっていきます。

 

非営利団体が活動テーマとしている社会問題に関するキーワードなどはメディアに取り上げられることで市民の関心度合いに変化が起こりやすく、検索キーワードの状況も変化しやすい分野といえます。

②効果を高めていくためにも日々の細かな運用が大事

検索広告の効果を高めていくには広告の実績を見ながら細かくキーワードや広告文、広告のリンク先を修正してPDCAを回していくことが必要です。

 

①で説明したようにキーワードのトレンドも変わっていくため、改善のためにはまず広告出稿するキーワードの調整が必要です。さらに、広告の掲載結果はキーワードの状況や自団体の広告の質だけでなく、他の組織が出稿している広告にも影響を受けます。検索する人にとってより魅力的な広告が他に掲載されるようになれば自団体の広告は相対的にクリックされなくなり、広告効果が落ちてしまうということも起こります。

 

設定している広告の掲載結果がどのように変化しているかはなるべく短いスパンで確認していく習慣をつけることが望ましいといえます。

 

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③Googleはユーザの役に立たない情報を歓迎しない

三つ目に挙げられる理由として、Googleという会社は常にユーザーの役に立つ情報を表示することを優先しており、古い情報は優先度を下げられる可能性が高いということです。

 

一つ目の理由ではキーワードというユーザー側の変化、二つ目では他の広告との比較という競合の変化について触れましたが、三点目として自組織にも目を向けてみましょう。

 

変化するのはキーワードや他の広告の状況だけでなく、自分たちの活動状況、自組織の受益者を取り巻く環境も日々変わっていくはずです。イベントへの集客など期日の決まったものを訴求している場合は期日が過ぎたら更新すべきなのは当然ですが、それ以外の通年で集客しているものであってもその時々で最適な表現に変更していくことを心がけましょう。

 

アカウントが一時停止されてしまった場合の解除方法

Google AdGrantsのアカウントが一時停止されてしまった場合にもGoogle側に問い合わせを行うことで一時停止を解除してもらうことが可能です。

 

以下のフォームから問い合わせが可能です。

support.google.com

また、電場の場合は以下から問い合わせが可能です。

www.ja.advertisercommunity.com

 

万が一Google AdGrantsの条件以外で停止されていた場合も問い合わせをすることで停止理由の開示を受けることができますので、原因を解消することでアカウントが再開されます。

 

ログインや設定変更の期間以外に以下のような理由でAdGrantsのアカウントが停止されたという情報をいただいております。

(この他にも情報がありましたらお知らせください!)

  • Google AdGrantsの利用規約への不同意(アカウント停止期間中に利用規約が変更されていることもあるため要注意)

NPOのITやWebに関する問題の問い合わせ場としての「NPOxIT Facebookグループ」

ちなみにこのGoogle AdGrantsのアカウント凍結の問題は先日Facebookグループの「NPOxITグループ」で質問として投稿されていました。

質問の投稿後、グループの参加者と管理人から即座に回答が入り、質問者の方がGoogleに問い合わせてアカウントが再開されるまでわずか1時間という早業での解決となりました。

 

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NPOxITグループは、ソーシャルセクターとITやWebといったトピックに関心のある人が集まっており、関連するトピックのイベント情報やその他様々な情報の投稿がされている場所であり、上記のように困りごとの質問にも回答が集まります。

 

興味のある方はぜひご参加ください。
(私もグループの管理人の一人として参加しております)

 

www.facebook.com

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
「そういえば最近ログインしていないな…」と思い当たる方は一度ログインして確認してみてください。せっかくの素敵なプログラムですので、しっかりと活用していきましょう!

 

最後に。本記事では問い合わせ後すぐにアカウントが再開された事例をご紹介しましたが、再開までに何度かやり取りが発生して時間がかかったり、停止理由が未ログインや設定変更なしの期間ではないという場合もあるようです。「アカウント再開まで大変だった」「こんな理由で停止になってしまっていた」など事例がありましたら追記もしていきたいと思いますので、情報共有いただける方はぜひご連絡ください。