※本記事は前職株式PubliCo時代のメディアPubliCoジャーナルに執筆した記事を移行したものです。(元記事の公開日:2017.6.16)
本記事ではNPOの広報・マーケティング担当者にオススメの無料で手軽に使えるのに、高品質な画像が作成できる画像制作に関連したWebサービスやWebサイトをご紹介します。日々の情報発信業務の改善にお役立てください。
- なぜ画像が重要か?
- ①画像を作りたい
- ②特設ページを作りたい(ランディングページ)
- ③キレイな写真素材が欲しい
- ④画像作成に使えるイラスト(アイコン・ピクトグラム)が欲しい
- ⑤お手本となるWebサイトを調べたい(ギャラリーサイト)
なぜ画像が重要か?
インターネットの普及により私たちを取り囲む情報の量は爆発的に増え続けており、一つ一つの情報に注意が割かれる時間やチャンスはどんどんと少なくなってしまっています。限られたチャンスの中で人の目に止めてもらうための方法として、魅力的な画像を活用していくことの重要性はマーケティングにおいて日々増してきているといえます。特にWebマーケティングにおいては疎かにすることのできない要素です。
ではなぜ、画像がそれほど重要なのでしょうか?それは「人間の脳は文字よりも画像を早く認識するため」です。文字情報に比べて画像情報を6万倍早く認識するというデータもあります。※
とはいえ、時間とお金は限られている中で業務に取り組むNPOの広報・マーケティング担当者にとって、高品質な画像を常に手配し続けることは簡単なことではありません。
本記事ではそんなNPOの広報・マーケティング担当者を助ける「画像制作」に関連するサービスをご紹介します。
画像の重要性が日々高まる中で、良い画像を作ることを支えるサービスも多く登場してきています。非常に多くのサービスやツールがあり、また一口に「画像制作」といってもそのニーズは多岐に渡るため、今回は画像制作に関連するニーズを5つの切り口に分けてそれぞれの切り口毎に特にオススメのサービスを厳選して一つずつご紹介します。キーワードは「無料」「手軽」「高品質」です。
※参照「"Show, don't tell" - the rise of visual on social media 」
①画像を作りたい
Canva
「誰もがデザイナーになれる」を掲げるWeb上で使える画像作成サービスです。つい先日日本上陸し、日本語のフォントが増えました。
無料で、手軽に、オシャレな画像を作成することができ、忙しい広報・マーケティング担当者を助けるいくつもの特徴があります。
1.サイズのフォーマットが豊富
「ブログ投稿用」「Facebookカバー用」「A4チラシ用」「名刺」などなど、オンライン/オフラインを問わず様々な画像サイズがあらかじめ用意されています。
2.オシャレなテンプレートを活用
各サイズの画像に、サンプルとなるオシャレなテンプレートが多数用意されています。そうしたテンプレートを元に文字や画像など必要な部分のみを変更して活用することもできるため、「デザイン」が苦手という方でもカンタンにオシャレな画像を作成することができます
3.手持ちの写真や素材のアップロードも可能
Canva上におしゃれな素材がたくさん用意されているのでそれだけでも十分すぎるぐらいですが、自団体の独自素材をアップロードしてオリジナルな画像を作成することもできます。
②特設ページを作りたい(ランディングページ)
ランディングページとは、「寄付獲得」「イベント申込」などサイト訪問者に取ってほしい特定の行動を促すために必要な情報を1ページにまとめたマーケティング専用のページです。NPOのWebサイトには受益者、寄付者、ボランティアと非常に多くの方が訪れるため、せっかくサイト訪問してもらった見込み客が迷ってしまうことがあります。そのため、ターゲット毎に専用の入口(ランディングするページ)を設けておくことが有効です。
ペライチ
ランディングページ作成サービスとしてご紹介するのは「ペライチ」です。ランディングページ制作とはつまりWebページを作るということですので、従来はHTMLやCSSなどの知識が必要でしたが、ペライチは専門知識がなくとも、パワーポイントを利用するような手軽さで画像や文字を当てはめていくだけでページ制作をすることができるサービスです。また、作成したページは自動でスマートフォンに対応している点も非常にありがたい特徴です。
ペライチは通常有料で提供しているサービスをNPO向けに無償で提供されていますので、ぜひ活用してみてください。
③キレイな写真素材が欲しい
冒頭でもお伝えした通り、Web上には膨大な情報が溢れているため、画像で効果的にアピールしていくことが求められますが、人の目を引く質の高い画像を自前で用意するのは大変です。もちろん日々の活動紹介には自分たちで撮影した生の活動の様子を伝えていくことが必要ですが、質の高い写真素材を適切に活用していくことでマーケティングのレベルを上げていくことが可能です。
Unsplash
写真素材を提供しているストックサイトとしてご紹介するのはUnsplashです。非常に高品質、高画質な画像が多く登録されており、そのすべてが商用利用可・改変可(Creative Commons Zero)で提供されています。先にご紹介したCanvaもUnsplashと連携しており、無料写真素材の多くはUnsplashから提供されています。
④画像作成に使えるイラスト(アイコン・ピクトグラム)が欲しい
Webアクセスにおけるスマートフォンの比率が向上するなど「モバイル端末」からインターネットを閲覧することが増える中でアイコンを適切に活用することの重要性はますます高まっています。モバイル端末は画面が小さく、伝えられる情報量が少ないため、アイコンを活用することで少ない情報でも概念や機能などの理解を早めることが求められるのです。
icooon-mono
アイコン素材を配布しているサービスも多数あるのですが、本日ご紹介するのはシンプルなアイコン素材が多く使いやすいICOON MONOです。会員登録などの必要はなく、Web上ですぐに利用することができます。また、日本語で検索ができ、色の指定もカンタンにできるため非常に使い勝手が良いです。
⑤お手本となるWebサイトを調べたい(ギャラリーサイト)
Webサイトの作成のご相談や、Webマーケティングで活用する画像についてのご相談をいただくときに「うまくイメージすることができない」という悩みをお聞きすることが多くあります。特にデザインに対して苦手意識を持っている場合、「デザインセンスが無いからだ」と考えてしまっている方も少なくありませんが、多くの場合センスの有無以前に「単純に持っている知識が少ない」ということが原因となっていることも多いです。何も知らない状態で一から考えていくのは非常に大変ですので、まずは色々な例を見てイメージを膨らませていきましょう。
色々なWebサイトなどの例を集めて掲載している「ギャラリーサイト」と呼ばれるサイトがたくさん存在し、プロのWebデザイナーやWebディレクターの方もこうしたサイトを参考にしながら制作を進めています。画像制作に限らず、マーケティング全般においても他者の情報を調べることは非常に重要といえます。
また、制作会社などに画像制作をする際も「このサイトのイメージで」というように実際のページを元に話を進められると認識の齟齬が小さくなりやすいのでオススメです。
MUUUUUU.ORG
縦長のWebデザインのギャラリーサイトです。「縦長」であることは近年のWebサイトのトレンドですので、特にこれからWebサイトのリニューアルを検討されている方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
その他にも、「ランディングページ専門のギャラリーサイト」や「バナー画像だけを集めたギャラリーサイト」など特徴毎にさまざまなサイトがありますので必要に応じてぜひ検索してみてください。
以上、5つのサービスをご紹介しました。
便利なサービスを使うことで「無料」で「手軽」に「高品質」な画像制作を行うことができるようになります。
特にWebマーケティングにおいては大量の情報が短時間で流れていってしまうため目を引くための画像は重要な鍵を握っています。ぜひ本日ご紹介したサービスを活用し、FacebookやTwitter投稿用の画像を作成してみてはいかがでしょうか。